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日々万事是修行也

更新日:8月28日

神崎寺の真勝和尚ですが、ホントになんでもやる人なのです。本人は、「やりたくないけど、寺のために仕方なくやってる。」と言ってます。が、錦糸町に二七山不動院を再興した折にも、泊まり込みで孤軍奮闘して、その奮闘する姿に周囲の人は惹きつけられて、皆で作業をして、なんとか落慶にこぎつけたものでした。

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二七山不動院の外装を作る真勝和尚


真勝和尚が神崎寺に入られたころ、廃寺同然の神崎寺はお金もなく、人もなく、四年間空き寺であった荒れた寺があるだけでした。一人で、朝は修行して、終わると竹を切ったり、木を切ったり、草を刈ったりと境内を再生していました。

真勝和尚が入られたころの神崎寺
真勝和尚が入られたころの神崎寺

境内が綺麗になってくると今度は御堂の中も気になるようになってきたのだそうですが、その頃の和尚さんは、「今まで神崎寺を支えてきた信徒や先代住職の気持ちを形にしたお寺を変える勇気がない。」と思ったそうです。最初に御堂の改修をしたのは観音堂でした。一羽100円の千羽鶴を信徒に奉納してもらうようにして10万円の予算で天井や床を作り直し、護摩壇周りを直しました。その頃の信徒さんはお年寄りが多く「奉納するのはいいけど、千羽鶴を折るのは無理!」みたいに言われてしまい、泣く泣く千羽鶴をお寺が折ることになったそうです。その時、工事をするために初めて電動ドライバーと電気ノコギリを買ったそうです(すでに壊れて、2代目か3代目ですが)。

当時の観音堂
当時の観音堂

あれから18年、いまでは、工具はそろっていて、和尚さんの技術も素人の中では上級者でしょう。現在、多くのプロが反対する中で、古民家再生を行っています。もちろんプロでないので、時間はかかるし、一つ一つが手探り、Youtube探りで、その上、予算もないので一歩も引けない状況で頑張ってます。でも、和尚さんは逆境になるほど威力を発揮します。異常なほどの集中力をみせて、時として時間を忘れ没頭します。

床の水平もちゃんとみてます
床の水平もちゃんとみてます

現在は、猛暑の真っ盛りですので、あまり無理はできませんが、周囲からも「古民家はどうなった?」とご期待のメッセージをいただきますので、かなりのプレッシャーを受けている模様です。

作業には順番があるようで、現在お風呂を作っています。お風呂となる場所の地面に未来の床の高さに合わせたコンクリート土台を造り、なんと施工説明書が入手できなかかったユニットバスをパズルのように組み上げていきます。「こりゃ、部品が余るな。」などど怖いことも言ってますが、神崎寺のお風呂は同じように和尚さんが解体から設置まで見事な仕上がりとなって機能しているのです。だから、不安ですが、たぶん大丈夫でしょう。

神崎寺のお風呂をリフォームしたとき
神崎寺のお風呂をリフォームしたとき

お風呂ができたら、煙突を作って、床を作って、天井を作って、壁を作って、扉とかつけて、塀を直して、庭を綺麗にして、ウッドデッキや縁側をつくって、と、先は長いのですが、そこには夢と目標があります。

お風呂の壁の断熱をしてます
お風呂の壁の断熱をしてます

和尚さんは言います。大きな壁や障害があって、超えなければいけないとき、絶望的な気持ちになり、諦めてしまうことが多い、和尚さんも人生をかけてお寺を護り、未来に残していこうと頑張っていますが、現状のお寺を見た時、絶望的な気持ちに襲われることは多いそうです。

お風呂を組み立ててます
お風呂を組み立ててます

そんな時は、全体を見るのではなく、物事を細分化して、順番を決めて、目の前のものから粛々と実行するのだそうです。神崎寺のスローガンは「夢をもって生きろ!」ですが、夢や目標はとても大切な半面で、目の前の壁に押しつぶされることも事実、諦めてしまい「自分には無理」とか「実力がない」とか「親のせい」とか「あいつは恵まれた」とか、言い訳や泣き言で自分をいじめてしまいます。そんなことしなくても、夢をもっていい、失敗したっていい、夢に届かなくてもいい、大事なことは夢のほうに向かって魂を向けたかどうかです、一歩ずつ、そこに向かって歩いたかどうかです。そこに障害や壁があるなら、それの向こう側に行くための方法を細分化して考えよう。人より遅くてもいい。違う方法でもいい。その壁の下でとどまることだけはしないでいれば、それでいい。

和尚さんも同じように、いつも難しい壁に向かっています。必ず壁の向こう側に行くことをしています。利口な方法でないかもしれません、お金があれば簡単に済むことかもしれません、でも、今できる最大の努力を粛々とやっています。

ちなみに、こんなお寺の夢を共有して、お寺の整備をしたり、古民家の改築をしたりする人は大歓迎です。お寺の修行は下座の修行こそ本物の修行だといわれます。お待ちしてます。


 
 
 

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